特集 心臓病のリハビリテーション—看護の果たすべき役割を探る
急性心筋梗塞患者のリハビリテーション看護—リハビリテーションが遅延した事例を通して
藤村 千鶴
1
,
原 年江
1
,
内之倉 恵知子
1
,
久井 くるみ
1
,
中島 和子
1
,
谷口 淳子
1
,
森 英記
1
,
前島 一郎
1
,
川名 正敏
2
1川崎病院心臓病センター
2東京女子医科大学心臓血圧研究所
pp.873-879
発行日 1985年8月1日
Published Date 1985/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921153
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はじめに
急性心筋梗塞(AMI)患者のリハビリテーションは,冠状動脈の側副血行路の発達と,心機能の回復をはかり,さらに身体的・精神的不安を除き,社会生活に適応させるために重要であり,安全でしかも迅速に行なわれることが望ましい.
当院心臓病センターでは,AMIの発症直後から,退院し,社会復帰するまで,一貫した看護を展開している.1976年開設以来の経験と,現在のAMIについての治療の現状を考慮しながら,独自の4週間リハビリテーションプログラムを作成し実行している(表1).しかし,患者の状態によりリハビリテーションの進行が遅れることもある.今回種々の原因でリハビリテーションが遅れた事例を経験し,その果たすべき看護の重要性を再確認したので報告する.
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