Japanese
English
特集 冠動脈疾患のリハビリテーション
心筋梗塞症患者急性期のリハビリテーション
Rehabilitation in Acute Phase of Myocardial Infarction.
斉藤 宗靖
1
Muneyasu Saito
1
1国立循環器病センター内科心臓部門
1Cardiology Division, Department of Internal Medicine, National Cardiovascular Center.
キーワード:
急性心筋梗塞症
,
リハビリテーションプログラム
,
進行基準
Keyword:
急性心筋梗塞症
,
リハビリテーションプログラム
,
進行基準
pp.427-432
発行日 1984年6月10日
Published Date 1984/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105179
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Ⅰ.急性期リハビリテーションの概念と意義
WHO(世界保健機構)によれば,心臓病患者のリハビリテーションとは,「患者が可能な限りの良好な身体的,精神的,社会的状態を確保するのに必要な行動の総和である」と定義される1).心臓病の中でも,リハビリテーションが最も必要とされるのは,急性心筋梗塞症の場合であるが,突然心筋梗塞の発作で倒れ,入院した患者が,無事急性期をのりこえ,退院し,社会復帰を行い,生涯にわたり快適な生活を行うためのすべての行動が,その中に含まれる.
図1に,心筋梗塞症患者のリハビリテーションの概念を示すが,大きく3つのphaseに分けられていることがわかる.すなわち,心筋梗塞発症から退院に到るまでの急性期,退院してから社会復帰に到るまでの回復期および一旦回復した身体的,精神的機能を生涯にわたって維持していく維持期の3つである.
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