痛みの臨床・15
麻薬性鎮痛薬の使い方—[Ⅱ]経口的投与法—ブロンプトン・カクテル
中島 美知子
1,2
1ニューホープ・ペインセンター
2オリブ山病院
pp.809-812
発行日 1985年7月1日
Published Date 1985/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921136
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ブロンプトン・カクテルとは
癌性痛治療の現代の世界的すう勢は,麻薬性鎮痛薬を薬理学的理論に基づいて適切に使用することにより,可能な限り痛みを取ることにある.
強度な癌性痛に対する第1の治療として世界で広く使われているのがブロンプトン・カクテル(ブロンプトン・ミクスチャー,ホスピス・ミックスなどとも呼ばれる)である.ひと言でいえぱ,これは薬理学的理論に基づくモルヒネの経口的投与法である.経口であるための投与の簡便さとともに,従来の麻薬使用で恐れられた耐性,依存性,人格破壊,意識混濁などが認められず鎮痛が与えられるので,患者は残された時を有意義に生きることが可能となる.
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