痛みの臨床・16
麻薬性鎮痛薬の使い方—[Ⅲ]アゴニストとアンタゴニスト
中島 美知子
1,2
1ニューホープ・ペインセンター
2オリブ山病院
pp.929-932
発行日 1985年8月1日
Published Date 1985/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921163
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ブロンプトン・カクテルによるペインコントロール中,激しい嘔吐・下血などの理由で経口摂取が不可能となり使用を中止した場合,代わりに用いる麻薬性鎮痛薬として何を選んだらよいのかという臨床場面にしばしば直面する.
モルヒネ中止直後に最も選んではならないのは,モルヒネ拮抗作用のある鎮痛薬(アンタゴニスト)であり,選ぶとしたら,モルヒネと似た作用をもつアゴニスト(モルヒネ様作用薬)の中からである.この原則は,すべての麻薬性鎮痛薬の使い方を知る上で重要なものである.今回は,数ある麻薬性鎮痛薬をモルヒネのアゴニストとアンタゴニスト作用をもつものに分類し,それらの薬理作用を比較したい.
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