特集 救急医療と看護の対応—患者・家族とのコミュニケーションを中心に
チーム医療としての救急医療—プリイマリ・ケアからクリティカル・ケアまで
中江 純夫
1,2
1杏林大学医学部胸部外科・救急医学
2救命救急センター
pp.27-32
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920971
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はじめに
近年,わが国において救急医療に対する国民的関心が高まり,それに伴って救急医療体制の整備と充実が着々と進行されてきた.生命の危機に頻した重症の救急患者を収容し,集中的に治療・管理する目的で、全国各地に数多くの救命救急センターが設立されてきた.そこでは,いろいろな職種からなる医療従事者たちによる活動が昼夜の別なく展開されている.ここ数年間の医療活動から,重症の救急患者に対する診断・検査・治療などの医療技術面ばかりでなく,患者の看護および管理面からの新しい幾多の知見が蓄積されてきた.
本稿では,プライマリ・ケアからクリティカル・ケアまでの救急医療の流れにおいて,医療チームの一員としての看護婦の役割,問題点,留意点,解決法などについて総論的に記述する.
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