特集 呆けの老人と家族が求める地域看護—呆け老人をかかえる家族の会・千葉支部の活動を通して
呆けの老人と家族が求める地域看護
中島 紀恵子
1
1千葉大学看護学部
pp.1107-1114
発行日 1984年10月1日
Published Date 1984/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920893
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はじめに
呆けた老人を抱える家族に何が起き,そこで何を求めることになるのかといった記録は,他の執筆者にゆずり,ここでは,呆けの老人とその家族が地域看護に求めているものは,高齢障害老人とその家族の切望でもあるという立場に立って,こうした家族の介護実態にふれ,次いで呆け老人を抱える家族たちが生み出した‘家族の会’が希求してきた主題を見直してみたい.
ただし見直しの基準にするのは,地域看護の考えと地域看護の実体をなす在宅看護サービスであるから,これについての考えを整理しながらということになる.この2つの主題を通して,家族が真に欲しているものにかかわる地域看護の方向性を示してみたい.
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