外来看護 塩田医院における実践報告・10
カンファレンス—豊かな知的エネルギー源
稲田 ひとみ
,
大塚 洋子
pp.1189
発行日 1983年10月1日
Published Date 1983/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919980
- 有料閲覧
- 文献概要
出勤の朝,いつもば慌ただしく着換える更衣室に,今朝は‘おはようございます’と互いに交わすあいさつにも落ち着いた雰囲気が漂う.毎月1回,休診日(水曜)の午前中を当てての定例カンファレンスの日だ.医師,看護婦,薬剤師,事務職員が思い思いの私服姿で勢ぞろいすると,色彩豊かで状観だ。
早速,1看護婦の司会で始まる.第1部は業務カンファレンス.各持ち場からの連絡・提案などに続いて,細かな問題が全員の積極的発言によって次々と解決されていく,事務部門から,老人保健法の適用の人は,投薬がない人も毎月自己負担分の支払いが必要なので,帰りに必ず受付に寄るよう誘導してほしいとの要望が重ねてあったあと,今年の夏期休暇の日程が決まった.次いでFB 5(空腹時血糖)測定の必要がある糖尿病患者を遅くまで空腹のまま待たせない方法として,カルテと診察弊に目立つシールをはる提案がA看護婦から出され,アイデア賞ものと好評のうちに採用された.現在,当医院での看護および事務の業務は,大勢の患者の渦の中でかなり効率よく円滑に進められているが,それにはこのカンファレンスから生まれたたくさんの生きたノウハウがかなり貢献している.時折スタッフが出席する各種のセミナーや研修会の報告もこの機会に行われる.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.