行動医学・6
ターミナル・ケアと行動医学
篠田 知璋
1
1聖路加国際病院内科
pp.1169-1172
発行日 1983年10月1日
Published Date 1983/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919974
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ナースにとって,ターミナル・ケアは最近の医療のトピックスの中で最も関心をひく問題といってよいだろう.私も参加している‘死の臨床研究会’(1977年発足)の会員の約70%はナースであることからも,それはうなずけよう.
現代の医療の中で治療の医学の進歩は著しく,癌や悪性腫瘍の治療も年々,成果を収め,延命効果が上がっていることも事実である.しかし,まだまだ治療が及ばずにケアのみに終わる場合が多いことは,だれしも認めることである.また寿命の延命化は,それだけ癌や悪性腫瘍にかかる人を増すことになり,主だった病院の入院患者の内訳では,癌や悪性腫瘍の患者の比率が増している現状である.
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