グラフ
小さな診療所における在宅ケアの試み—東京都・むさしの共立診療所のデイホスピタル活動
安田 明正
1
,
菅原 恵子
1
,
高野 徳弥
1
,
岩下 守
,
本誌
1むさしの共立診療所
pp.1096-1101
発行日 1983年10月1日
Published Date 1983/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919960
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東京・武蔵野市西久保の住宅街の一角にある‘むさしの共立診療所’.入院用ベッドはなく,外来と往診が主体の民間の小さな診療所であるが,10年前から老人や難病患者の訪問看護に精力的に取り組み,地域に根ざした在宅ケアへの先駆的な試みで知られているユニークな診療所である.昨年,それまでの古びた建て物からすぐ近くの土地に移転・新築したのを機に,在宅ケアを支える1つの手だてとしてデイホスピタルを開設し,今年2月から毎週1回の活動を始めた.訪問看護を10年間続ける中で,かねてから一歩進めたデイホスピタル機能を持つことの必要性を痛感していたからである.
デイホスピタルとは,簡単に言うと,在宅療養している患者を昼間だけ預かって,在宅では不十分な治療や検査,リハビリテーション(機能訓練や日常生活に適応していくための訓練など)を行い,夜は家庭に帰すという仕組みであり,我が国ではまだ数少ない試みである.
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