ベッドサイドの看護
幼児様号泣を主症状とする適応障害患者とのかかわりから—相互交流について考える
渡山 恵子
1
1元鹿児島県立鹿児島保養院
pp.790-793
発行日 1983年7月1日
Published Date 1983/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919891
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はじめに
ある意味で看護は,看護婦と患者が互いに影響し合う相互交流の中で行われると言われている.このことは,特に精神科看護では大事なことであるが,相互交流とは目に見えない心と心の触れ合いであるため,常に意識されているとは限らないし,また相手によっては意図的にしても成功するものでもない.そこにはお互いの性格や偶然といった要素に加えて,真摯で根気強いかかわりが要求されてくる.私は幼児様号泣を主症状とする適応障害の患者とのかかわりから,このことについて多くの教示を得たので,その手がかりとなった場面を通し,精神科における看護婦—患者間の相互交流について考察してみたい.
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