バリント方式による患者理解・3
‘生きがい’と医学の関係
永田 勝太郎
1
1北九州市立小倉病院内科
pp.341-344
発行日 1983年3月1日
Published Date 1983/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919820
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
前回は,Fさん(43歳,糖尿病)の治療への動機づけについて述べました.Fさんのように昏睡状態にまで陥った人ですら,‘のどもと過ぎれば熱さを忘れ’てしまうものです.習慣病のようにライフ・スタイルが関与し,幼児期からの食習慣・運動習慣の歪みが誘因となっているような疾病のコントロールには,まさにセルフ・コントロールの能力がいります.患者は勇気と忍耐力をもって,自らの習慣を改めなければなりません.
しかし,長年,体にしみついた習慣を変えることのなんと難しいことでしょう.‘言うは易く行うは難し’とはまさにこのことです.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.