ペースメーカー植え込み術後の固定帯

恒久的ペースメーカー植え込み例では，術後種々の合併症を起こすことが知られている．このうち，日常看護において遭遇する機会の多い合併症としては，体位変換などの際に起こる電極の位置移動，創部内出血および同部感染に伴う縫合不全などが挙げられる．これらの術後合伴症に対しては，その防止策の一環として，主に腹帯等が用いられてきたが，必ずしも的を射た方法とは言えない．そこでこの点に注目し，合併症の軽減化および包帯交換の簡易化を目的とした固定帯を作製し，臨床応用を試み良好な成績を得ているので報告する．