NURSES' VIEW
言葉を取り戻したNさんへのかかわりから
石原 ノブ子
1
1群馬大学医学部付属病院脳神経外科病棟
pp.265
発行日 1983年3月1日
Published Date 1983/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919804
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脳神経外科病棟の勤務に変わり,はや5か月を経過した.配置転換により,いろいろな科の経験を重ねてきたけれども,脳神経外科病棟では,今までの臨床で積み重ねたあらゆる看護の方法を駆使しても,とても立ち打ちできない場面に出会うことがしばしばである.
日々の暮らしの中では‘言葉’で自分の考えを相手に伝え,また,相手の考えを言葉から理解することは,当たり前のことであり,今までそのことに疑問をもつこともなく過ごしてきた.言葉の存在しない世界など思いもつかず,失語症の看護は教科書だけの知識であり想像の世界であった.
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