看護に生かす交流分析・16
末期医療に生かす交流分析[3]
白井 幸子
1
1国立療養所多磨全生園
pp.1061-1064
発行日 1982年9月1日
Published Date 1982/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919664
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死にゆくときは人生において最も多くのストロークを必要とする
私が中学時代にたいへん感動して読んだ本のひとつに,下村胡人の“次郎物語”という本がある.主人公は次郎という少年で,次郎には1人の兄がいる。母親が病弱なため,次郎は生まれると間もなく里子に出され,乳母のもとで幼児期を過ごす.
しかし,母親の病気が進んだとき,次郎はもう一度自分の家に呼び戻され,家族と共に生活するようになる.ところが新しい家庭に入った次郎は,母親になかなかなつくことができない.
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