特集 失語症患者へのアプローチ
失語症患者の社会復帰をめぐって
海津 加代子
1
1東京警察病院多摩分院
pp.536-539
発行日 1982年5月1日
Published Date 1982/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919548
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はじめに
‘僕は辛くなると病院へ来たくなるんです.ここが第2の人生の出発点だから,ここへ来ると,またがんばろうという気持ちになるんです’
退院後半年ほどで,ふらりと相談室を訪れたKさんの,自分に言いきかせるような言葉である.入院中も優等生で,理想的と思えるような職場復帰をした彼なのに…….やはり一般社会で働くことは大変なのであろう.社会復帰の難しさを改めて感じたものである.
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