特集 遷延性意識障害患者の家庭復帰
〈座談会〉遷延性意識障害患者の家庭復帰に向けて
進藤 静子
1
,
江副 信子
1
,
大湯 順子
1
,
小林 真理子
1
,
長谷川 秀子
1
1北海道大学医学部付属病院脳神経外科病棟
pp.58-64
発行日 1982年1月1日
Published Date 1982/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919446
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家庭に帰るのが自然とは?
本誌 第11回日本看護学会看護総合分科会で‘遷延性意識障害患者の自立’という題で,北大の脳外科の方がたとえ遷延性意識障害患者でも家庭とか,本人の身体状況とか,色々な条件さえ整えば,家庭に帰すほうが患者さんにとって自然ではないかという発表をされました.今まではそういう患者さんは家庭へは帰せない,ということが脳外科の常識であったと思うんですが,家庭に帰したほうがよいという考えがいつごろから,どういうところから生まれてきたかを,お話しいただければと思います.
進藤 十分に歴史的にさかのぼって語ることはできませんが,私がある程度体験してきたことを話したいと思います.患者さんの家庭復帰に際しては条件が整うことは絶対必要条件ですが,条件が整ったから自然だというようには考えていません.
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