外来ナーシング・カンファレンス・1 ライフプランニングセンタークリニックにて
患者への薬の服用を看護婦はどう指導すべきか—服薬の仕方を間違えた特発性心筋症の患者をめぐって
日野原 重明
1
,
九岡 久美子
1
,
吉見 久子
1
,
松島 たつ子
1
,
三角 政子
1
1ライフプランニングセンター・クリニック
pp.77-83
発行日 1981年1月1日
Published Date 1981/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919143
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何が服薬上の問題点か
日野原 12月18日のカンファレンスを始めましょう.症例を松島さんからお願いします.
松島 患者は和○明○さん.44歳の男性です.特発性心筋症(PMD)で,過去2年間,このクリニックで経過を見ています.初診時は,上腹部の膨満感という主訴でしたが,PMDと診断され,薬物療法としてジゴキシン,ラシックスを,それから血圧が少し高いということでアルドメットを用いていました.診断はPMDによる心不全ということで,約3か月は完全な安静,その3か月後は,自宅で運動量を少しずつふやし,6か月で会社に出られるまでになりました.経過は良好で自覚症状はほとんどないというところまできたのですが,今年の11月になって…….
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