今月の主題 各種病態における抗生物質の使い方
腎・泌尿器疾患
尿道カテーテル留置患者の感染
熊本 悦明
1
,
酒井 茂
1
Yoshiaki Kumamoto
1
,
Shigeru Sakai
1
1札幌医科大学・泌尿器科
pp.1896-1898
発行日 1983年11月10日
Published Date 1983/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218512
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尿路カテーテル留置例の易感染性
尿路カテーテル留置を必要とするような症例は泌尿器科ばかりでなく,病院全体にcompromisedhostが増えるにつれ,病院内の各科でもかなり数がふえてきている.
そのようにカテーテルを尿路に留置している状態では,カテーテルの管腔内を通し,またカテーテルと尿路との間隔を通って細菌が容易に侵入してくる.しかもカテーテル留置は尿路粘膜に機械的な障害を与えて易感染性を高めているため,侵入した細菌が定着し,感染発症を起こしやすい.さらに,カテーテル留置を必要とするような尿路はいわゆる複雑度が高いため,感染が発症した場合その治療がむずかしい.
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