研究と報告
老人の巨大多発褥瘡—訪問看護によるケア
菅原 惠子
1
1むさしの共立診療所
pp.1068-1071
発行日 1980年10月1日
Published Date 1980/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919066
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褥瘡のケアについては,看護研究の課題として現在まで数多くの研究が発表されている.しかし,その多くは病棟内における看護であり,訪問看護での褥瘡ケアについての報告は少ない.
私どもは,難病患者,身体障害者,老人,精神障害者(児)などの訪問看護を1973年9月より始めている.訪問看護を開始した動機は,1972年にM病院退院後2日目に褥瘡が出現し,往診だけでなく看護をしなければ治癒しないと思われた事例に対して,看護計画を立て,外来担当看護婦4名でカンファレンスを持ちながら訪問看護をしたのが始まりである.約半年間,老人の諸問題や看護の姿勢,人権思想なども討論し,なぜ訪問看護をするのかについての共通の考え方に立って発足した.
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