ベッドサイドの看護
スキンシップを拒み,呼びかけにも反応しない重心児への働きかけ
古橋 加代子
1
1国立療養所東栃木病院西6病棟
pp.956-960
発行日 1979年9月1日
Published Date 1979/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918770
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我が国の重症心身障害児は,脳性麻痺プラス重度精神薄弱が全体の94.8%を占めているといわれ,重心病棟における看護上の問題として,意思の疎通を欠いた患者に対して,どのようにニードを把握し,生活の援助を行ったらよいかが私たちの毎日のカンファレンスの中心である.そして反復して行う看護行為の中で,かすかな‘反応’を求めて四苦八苦しているのが現状である.本事例は介護者の働きかけを全く受けつけず,双方で‘根くらべ’をしながら約11か月をかけて,ようやく心の窓を開くことができた児の報告である.
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