ベッドサイドの看護
開放療法における精神分裂病者の看護
光吉 ヨシコ
1
1牧病院
pp.733-737
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918718
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
精神分裂病者の看護の困難性は,いわゆる病識がなく混乱した状態の中で,しかも本人にとっては,全く不本意なまま始められた病棟生活において,どのようにして1人1人に治療を無理なく受け入れさせていくか,ということ.また,一応の混乱を脱し治療を受け入れるようになった時に,現実性に乏しく,積極性に欠けた状態に陥ることなく,できるだけ早く自立させていくために,どのような働きかけを行っていくかということ.この2点にしぼられるように思う.
私どもは,130床の全病棟を開放にした精神病院で,治療・看護の実践を行っていく中で,常にこれらの問題を念頭において,さまざまな工夫を重ねているものであるが,そこで中心になるのは次のような考え方である.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.