特別論稿
話の聴ける看護婦になる王道はない—“話の聴ける看護婦になるために—対人・対話関係の技術”の著者からのメッセージ
上野 轟
1
1大阪教育大学
pp.503-507
発行日 1979年5月1日
Published Date 1979/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918673
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テーマを伝えきれないもどかしさ
筆者は,機会に恵まれて“対人・対話関係”というテーマのもとに,これまで看護婦とのかかわりを集中的にもってきた.
そこで,いま実感しているのは,テーマについて,筆者自身が看護婦にもうひとつ的確かつリアルに伝えきれないもどかしさである.同様の気持ちは,かかわりをもった看護婦も同時に抱いている.それはかかわりの場でも痛いほどに筆者に伝わってくるし,かかわり後の感想にも綴られている.‘わかるようで結局理解できなかった’‘先生は私たちに何をいったい伝えようとし,またどんなことを期待しているのだろう’‘エネルギーを浪費しただけで,無駄な気がする’等々である.
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