特集 看護するなかの‘慣れ’
体験レポート
やりきれぬ違和感を感じて
昌木 由美子
1
1日本赤十字社医療センター手術室
pp.483-486
発行日 1979年5月1日
Published Date 1979/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918669
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私は内科1年半,手術室2年半を経て臨床4年目をむかえている,いわゆる‘中堅ナース’といわれている年代にある.仕事にも‘慣れ’たいちばん働き盛りの年代にあろう.確かに手術室の仕事を一通りこなすことはできるようになったと思う.実際問題,手術室ではまず‘慣れ’なければ何もできないのである.あたかも経験のみがその人の行動を裏付けしてしまっているのではないかと思われるほどなのだ。私自身,内科から勤務交替して手術室に来てからの初めの1年は,慣れることで精いっぱいであった。私には,2年半前この手術室に来る時に‘私は私’という人間像(ナース像)を作りたいと,自分自身に言いきかせた言葉があった.それは言ってみれば‘たてまえ’であるかもしれないが,次の3つのものである.
・いつも明るくいよう ・私は私の接する人すべてに対して相手の立場になって考えて行動できるように努力してみよう ・自分が正しいと思ったことは貫いてみよう
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