病める心の人とともに・7
作業療法を振り返って
羽生 りつ
1
1国立武蔵療養所
pp.747-750
発行日 1978年7月1日
Published Date 1978/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918443
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収穫祭を楽しむ患者さん
今日は1年に1度の収穫祭の日です.婦長室までの廊下は,その準備のために真剣な顔で小走りに歩く患者さんの姿で,朝早くから活気にあふれています.午後から始まる収穫祭には室外作業の患者さんはもちろんですが,生活指導を中心とした室内作業に参加している患者さんも含めて,全員が講堂に集まります.
講堂の正面には,大根,人参,ごぼう,白菜,穀類その他農耕作業で収穫された作物が形よく積まれ,その出来栄えは八百屋さんの店先に並ぶ野菜よりはるかに立派なものです.毎年11月に開かれるこの収穫祭は,作業患者さんにとっては大きな楽しみとして待たれる行事の1つでもありました.
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