死への看護・7
信仰をもった患者から学ぶ
柏木 哲夫
1
1淀川キリスト教病院精神神経科
pp.712-716
発行日 1977年7月1日
Published Date 1977/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918194
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はじめに
‘死の受容’ということがよくいわれますが,それはどのような状態を意味するのでしょうか.‘死の受容’を助けるのが‘死への看護’の最終目標であるともいわれますが,それには看護側はどうすればよいのでしょうか.
私たちのチームが経験した1人の癌患者は,この‘死の受容’の一側面を教えてくれました.この患者は死を受容した,と私たちは思っています.その受容に対して,看護側が大きな働きをしたとは思えない例ですが,患者から学ぶということを通して,患者の持っている1つの必要を満たすことは少しできたように思います.看護側の‘患者から学ぶ必要’に焦点を当てて,1人の癌患者の闘病生活をみてみたいと思います.
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