特集 付き添い看護を考える
付き添いに期待される役割—イギリスにおける看護の体験を通して
季羽倭 文子
1
1日本大学医学部付属板橋病院訪問看護室
pp.673-678
発行日 1976年7月1日
Published Date 1976/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917916
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付き添いに対する考え方は国民性によって違う
つい最近,今まで病気らしい病気をしたことのない78歳になる父が,急に勤め先から救急車で入院するという事態に当面し,娘として,また看護婦として実際に様々な体験をした.
心筋梗塞かもしれないからしばらく絶対安静にするようにという指示で,初めに考えなければならなかったことは,付き添いのことであった.76歳になる母自身,高血圧のため治療をずっと続けているから,母は付き添わせられないし,そのほかの家族はそれぞれ勤めをもっている.派出看護婦も経済的なことはもちろん,いい人にうまく巡り合えばいいがと不安で,結局は娘即看護婦である私が,勤めの前後の時間を使って身の回りの世話をし,母が日中の午後,それも1日おきに父のそばにいて面倒をみることにした.
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