分娩体験記
イギリスでの出産を体験して
青木 佐保
pp.471-472
発行日 1981年6月25日
Published Date 1981/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205868
- 有料閲覧
- 文献概要
グラスゴーに着いて2か月半たった頃,妊娠したらしいとわかって,動揺しました。主人に話し,日本の両親とも相談した結果,当地で出産する方がよいだろうということになりました。日本の産科とちがった体験が得られるということと,もう1つは,医師の立場からイギリスの老人医療を勉強に来ている主人にも,患者の側からの見聞を得る良い機会になるというのが主な理由でした。
一番大きな支えは,足立夫人の激励でした。足立さんのご主人は化学者としてグラスゴー大学に留学されており,私たちより7か月前に,ご一家で当地へ来ておられました。偶然にもお住いが私たちの借りた家から歩いて7,8分のところで,6歳の女のお子さんと3歳の男のお子さんがいらっしゃいました。私の方は,上が7歳になったばかりの女の子,下が3歳の女の子でしたので,恰好の遊び友達になりました。足立夫人はあたたかい激励で,不安な体験を迎えようとしている私を力づけて下さいました。
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.