グラフ
第三世界の医療—医療費は無料(セイロン)
pp.60-64
発行日 1971年8月1日
Published Date 1971/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917764
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インド洋に浮ぶ小さな南国の島・セイロンは人口約1,200万,首都コロンボには51万人が生活している。紅茶で有名だが,茶園の経営・流通をイギリス人に握られ,セイロン人の生活は貧しい。主食は米だが,副食が足りないため栄養障害が多く,結核患者が多い。新政府のバンダラナイケ首相(女性)は,すべての病院を無料にするなど,国民生活向上のために努力している。
コロンボ郊外のカンダナにある国立結核病院では,患者110人に看護婦は60人おり,患者の大部分は子どもである。看護婦の賃金は1か月350ルピー(1ルピーは60円)で,大切な職業とされている。セイロンには現在3,000人の看護婦が働いているが,まだ不足しているという。看護婦学校は9校あり(3年制),1年に400人の卒業生を送り出している。
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