特集 看護技術を考える
フォーラム 看護の考え方とその実践
レポート・2 臨床看護婦の立場から
外口 玉子
1
1東大保健学科
pp.29-32
発行日 1968年6月1日
Published Date 1968/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917481
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はじめに
近年,主張されてきている看護の理念は現場にどのように反映され展開されることが期待されているのか,そのために看護婦には何が必要とされているのか。
看護の実践のなかでの看護行為の適切さは一つには,それをうける患者について理解することから導きだされると考えられている。患者がどんな体験をし,何を看護に求めているかに焦点をあてて患者を見ようとする一つの立場が強調されてきている(1)。つまり“患者は一個人として認められ個別的なケァーを望んでいる”とか“患者は自分に行なわれるケァーに参与感がもてるように支えられ励まされることを望んでいる”とか“患者が自分自身や自分の疾病やその加療についてどうみているか,周囲に何を期待し何を知りたがっているか”をわかろうとすることが大切であるなどといいあらわされていることが具体的にはどのようなことなのかについて考えをすすめていきたい。
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