特集 完全看護をめぐる諸問題
医師としての立場から/看護婦を教えるものとして/看護婦としての立場から
瀧野 賢一
1
1聖ロカ国際病院
pp.26-35
発行日 1954年3月15日
Published Date 1954/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909523
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完全看護とは何か,またこれを行うために必要な看護婦の素質,定員,配置等はいかにすべきか,或は病棟の設備はどうあるべきか等々,問題は仲々多い。医師の立場からみても色々と問題になる点はあろうが,ともかく完全看護が円滑に行われることは重要なことであるから,医師も当然これに協力すべきである。ではどのようなことで協力できるであろうか。
私はまず看護婦に充分な看護ができる時間を与えることを問題として取り上げてみたい。このためには既に看護婦の定員増加とか,配置とか,又は病棟設備等について検討されているが,こゝでは日常の診療に関する看護業務について考えてみたい。何故ならば,医師の協力次第によつては看護業務の手順が一層よくなり,今まで無駄にしていた時間を活用することができるようになると思うからである。しかも,閨係者の心構え一つで明日からでも実施できることもあろうと思うので,以下これについて2,3検討してみたい。
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