特集 看護技術を考える
フォーラム 看護の考え方とその実践
レポート・3 管理者の立場から
松浦 京
1
1国立大蔵病院
pp.32-33
発行日 1968年6月1日
Published Date 1968/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917482
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人員不足と業務量増大
ただいま教育と臨床の面から目指す理想とするところを述べられました。では,あるべき適切な看護行為を行なうには,現状ではどうかというと,人員不足が,まず最初に管理者の面では,突き当たってきます。
4:1という20年前にきめられた医療法の看護人員では,十分なことができない。さらに,最近は,医療内容が高度化され,治療処置が非常に複雑になってきており,それに伴っての看護業務量は非常にふえてきている。ここからも人員不足が極端にあらわれてきているし,労働が非常に過重になってきている。そして最近の入院患者を見ますと,非常に高年令者が多いですから,二つ三つの合併症を持ってるのもざらにある。内科の患者であっても,外科,泌尿器科というほうの治療もしなければならない。また重症患者が非常に多くなってきていることも,看護婦の仕事が多くなるということと,毎日の仕事が医師の補助的業務だけが主となって,患者直接のケアができなくなっている,という現状のように見受けられます。
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