ベッドサイドの看護
訴えが多く,精神的動揺の激しい長期入院患者の看護
宮田 美紀子
1
1県立高知中央病院結核病棟
pp.1126-1129
発行日 1975年11月1日
Published Date 1975/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917372
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
結核病棟で,特に長期入院患者を看護するとき,しばしば患者の情緒不安定,無気力,反発また自覚症状がないため病識が少なく,日常の療養生活が守れず,自分の感情のままに行動する,などに直面する.
ここに取り上げた患者の場合も訴えの多さ,精神的動揺の激しさにしばしば困惑し,戸惑い,努力したにもかかわらず,患者は入院生活への不適応を示したまま退院し,私たちは無力感ともどかしさとともに,問題点のとらえ方はよかったか,接し方は,と反省させられた.もう一度患者とのかかわり合いを振り返り,このような患者への接近の仕方,看護の在り方を考え今後の指針とするために反省とともに報告してみたい.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.