特集 看護婦の主体性をはばむもの
私という看護婦を動かしたもの—隔日浣腸の指示をめぐる,私と医師と看護婦仲間の受け取り方の相違から
堀田 美鈴
1
1日本看護協会研修学校教員養成課程
pp.670-677
発行日 1975年7月1日
Published Date 1975/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917282
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はじめに
私は過去十数年の間病院施設で看護活動を行ってきたが,最近の3,4年ほど,看護とは看護婦とはと自分に問い続けた年はなかったように思う.とりわけ2年ほど前は1つ1つの看護行為に神経をとがらせ,何か失敗したら私を支持してくれる者はないのだといった毎日で,崖でも歩いているように気がして1日が終わるとほっとするのであった.
私はそのころある内科病棟の主任をしていた.あるとき,輸血用の採血拒否,注射の拒否,褥瘡の包帯交換の拒否など,医師の指示を拒否したという一連のことで,内科医師の会合に呼ばれ注意を受けた.その内科病棟では採血,注射は皮下,筋肉,静脈,点滴静脈注射,褥瘡の包帯交換のほとんどを看護婦・准看護婦で行っていた.
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