文献の紹介と考察・11
乳房癌からの転移の対症看護
伊津 フサ子
1
1国立東京第一病院脳神経外科病棟
pp.1436-1439
発行日 1973年11月1日
Published Date 1973/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916806
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医学療法において転移(ここでは乳癌よりの転移を扱っているが)は重要な問題です.治療の主な目的は病気の進行をゆるめ,表れた症状の軽減です.治療は外科的化学療法,ホルモンそして深部治療などを含みます.看護のあり方はそのときそのときの患者の状態によります.看護の必要性を見分けるのに1971年9月と1972年8月の間に1081床の大学付属病院に入院した64人を,入院と外来で調査しました.半分以上は悪化しつつあったが,慢性的であまり思わしくない予後でした.64人の患者は延べ96回入院し,平均滞在日数は18.9日でした.
私は急性の主な症状から4種類の転移に分類しましたが,患者の多くは1種類以上の転移を持っているかもしれません.分類は(1)骨,(2)胸部と軟組織,(3)頭,(4)内臓と分けてみました.
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