ベッドサイドの看護
脳卒中患者の看護—発病からリハビリテーションまで
山岸 栄子
1
,
村上 千恵子
1
1金沢赤十字病院老人病棟
pp.1272-1276
発行日 1973年10月1日
Published Date 1973/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916775
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近年,医学の進歩とともに平均寿命は年々延長し,それに伴って老人病が増えている.内科領域においては脳卒中が徐々に増加し,主要疾患の1つとなってきている.脳卒中は急激な意識障害と全身機能を失った状態であり,最も多いものは頭蓋内出血と脳硬塞で,患者の大部分は片麻痺となり,この後遺症のために患者自身および家族にとっても大きなショックとなる.
当院においては,昭和43年10月石川県の老人福祉対策の一環として,脳卒中専門医療施設である老人病棟100床が委託併設された.脳卒中患者は言うまでもなく看護にあたる家族の苦労も並みたいていのものではないが,看護婦も脳卒中後遺症に対して多大な効果をあげる看護のむずかしさを強く感じさせられている.
今回,脳卒中患者の1例を紹介し,脳卒中患者の発病からリハビリテーションまでの看護について考えてみたい.
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