カンファレンス・2 淀川キリスト教病院
自殺未遂既往のある内科患者をめぐって—ケースワーカーと看護婦の役割
井筒 ヒフミ
pp.190-193
発行日 1973年2月1日
Published Date 1973/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916570
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全人的医療というコトバがいわれ始めて久しくなります.その目的にかなうためには,従来の医師・看護婦らのほかに,医療社会事業的な面からの働きかけが重要となってきます.当病院では,病院開設時より医療社会事業部が設置されており,現在4名のケースワーカーが働いていて,医師・看護婦・事務職員から委託された精神的問題をはじめ,社会的,経済的問題のある患者に対し援助にあたっています.その際,ケースワーカーと看護婦の役割と範囲については,明確な境界線をひくことができず,ケース・バイ・ケースの微妙な関係となってくるので,チームのカンファレンスをもつことが必要となってきます.
次に紹介するカンファレンスは,ネオググソフトという睡眠薬による自殺を3回試みたが失敗し,その結果,中毒性肝炎を起こした23歳の女性患者について,その患者の退院後,ケースワーカー・看護婦チームの反省としてもたれたものです.
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