ナースと臨床検査・4
一般検査—2 糞便検査
寺田 秀夫
1,2
1聖路加国際病院内科
2臨床病理科
pp.1478-1481
発行日 1972年11月1日
Published Date 1972/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916494
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‘臭いものには蓋をしろ’という言葉があるが,糞便は尿と共にきたないもの,臭いものとして十分な観察を怠り,蓋もとらずにすぐ検査室に届けてしまい勝ちである.しかしせめて入院患者で自分のうけもっている人の糞便ぐらいは,一度自分で外観症状,臭気などをチェックした後に検査室に届けるべきである.糞便検査から患者の病気についてのいくつかの大切な情報が得られることを忘れてはならない.(図1)
なるべく新鮮な便で検査すべきで,日がたち,乾燥し過ぎて堅くなった少量の糞便からは正しい検査結果が得難い.したがって便を入れる容器にはセロファン,ビニール紙を敷き,これで便を包むと水分がぬけなくてよい.
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