ナースと臨床検査・2
医療と臨床検査(2)
寺田 秀夫
1,2
1聖路加国際病院内科
2聖路加国際病院臨床病理科
pp.1180-1183
発行日 1972年9月1日
Published Date 1972/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916436
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臨床検査におけるナースの役割
病院という医療の場では,その中心はあくまで医師であるが,近年のように医学の進歩が急速で専門化の傾向が強くなってくると,どうしても1人の医師と患者との信頼関係にのみもとづく医療は不可能となり,主治医のほかに各専門分野の医師,ナース,臨床検査技師のほかに診療放射線技師,理学療法士,作業療法士,ケースワーカー,栄養士その他のいわゆるパラメディカルの職種の人々の協力によるいわゆるグループ・メディシン(group medicine)(図1)が絶対に必要であり,これらの人々の和合と協力によってのみ,はじめて最高の医療が患者に与えられるのである.
このなかでも臨床検査の分野におけるナースの役割は非常に大きく,患者から正しく検査材料(検体)をとり,これをなるべく速かに検査伝票といっしょに検査室に運んだり,またすぐ届けられない場合には正しく保存するなどの仕事はどうしてもナースの責任においてなされなければならない(図2).
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