リハビリテーション看護を考える・8
良い姿勢と体位変換
上田 敏
1
1東大病院リハビリテーション部
pp.1184-1186
発行日 1972年9月1日
Published Date 1972/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916437
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前回はベッドのことを考えた.ベッドの堅さ柔らかさ,高い低いなどが意外に重要であるということである.そこで今回はそのベッドの上での姿勢について考えてみよう.
姿勢には良い姿勢と悪い姿勢とがあって,患者にはできるだけよい姿勢をとらせなければならないということ—これはナースにとって常識である.‘良肢位’ということばがその意味でよく使われる.しかし,忘れてならないことは,どんなによい姿勢でも,もし仮に1日中その同じ姿勢をとらせていたち,決して‘良い姿勢’とはいえないということである.極端にいえば,良い姿勢で体位変換をしないのよりは,たとえ悪い姿勢でも体位変換を頻繁におこなうほうがむしろましだともいえるのである.
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