特別寄稿
アメリカ留学に得た乳がんの看護Ⅱ
西森 聰子
1
,
南 裕子
2
1東京女子医大看護短大
2高知女子大家政学部衛生看護学科
pp.98-101
発行日 1971年6月1日
Published Date 1971/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916065
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手術後の看護
徴候発見の時期より続いていた緊張感,不安,恐怖は,手術が終わったからといって断ち切れるものではない。各々の問題は,形を変え,現実的に一つ一つ解決されていく時期である。手術により,手術や麻酔への不安恐怖は,比較的短時間で解決される。手術後も患者の多方面よりの努力は続くが,手術前の漠然としていた不安と比べて,手術後は比較的焦点が明確にされ,単に手術の結果による思索ではすまされなくなってくる。
傷はつき,乳房損失は事実となった。乳房切除術の結果として,予想期にささえていた感情的な傷を修復する時期なのである。
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