臨床における研究の展開
グループの人間関係を大切に
S
,
慈恵医大病院学生指導研究会
pp.46-47
発行日 1971年5月1日
Published Date 1971/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916022
- 有料閲覧
- 文献概要
「もう8年近くなるんじゃないかしら…。目的ですか?はじめは,看護教育がどれだけ学生に浸透しているか,それを臨床の場で実際にどのようにして評価したらいいか,ということですね。個人的感情を交えずに,また主観にたよらずに客観的かつ平等にその教育効果をはかれないだろうか,といったことだったと思います」
これはしかし,思うほどに簡単なことではなかった。つまるところ“看護とは何なのか”というもっとも基本的なテーマとたえず角つきあわせることにもなったし,壁にぶつかりぶつかりして思わぬ長丁場を駆け続けることになってしまった。しかし,ずいぶんたくさんいたグループのメンバーもようやく10人前後に定着し,同時に,ぼう大な量に集積された資料は,近い将来彼女らの手によって“臨床指導モデル”とでもいうべき成果として形を整えることを予想されるまでになった。グループの土台はガッシリとゆるぎない安定をみせ,看護とその研究をめぐる発言には着実なものが感じられるのである。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.