Hello Nursing・12(最終回)
滞英2年のまとめ
姉崎 宜子
1,2
1日赤短大
2東洋大学大学院社会学部
pp.80-82
発行日 1971年3月1日
Published Date 1971/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915967
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□帰国準備開始□
再び美しい英国の春がめぐってきた。新しい職場,私費患者病棟での勤務も順調であり,生活全体が快適で軌道に乗っている。他方,日本からは,“安田砦の攻防戦”をはじめ,数々の内戦さながらの大学紛争の様子がテレビや新聞で伝えられてくる。
住めば都である。英国を去りがたく思うこともある。しかし私にとって,所詮,英国は異国であり,日本は母国である。英国におけるこの快適さも,英国の社会が日本に比べて比較的落ち着いているからということもあるが,異なった社会の水にも慣れ,そのなかを何とか泳ぎまわれることがわかった時の,いわば,水泳ができるようになった初心者の快感のようなものであろう。
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