今月の主題
肝内性胆汁うつ滞について
谷川 久一
1
1千葉大第1内科
pp.668-672
発行日 1964年8月10日
Published Date 1964/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200401
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
肝内性胆汁うつ滞(症) Intrahepatic cholestasisとは,通常用いられている細胆管炎性肝炎に代わる言葉である。これを定義すれば,肝外胆路系に閉塞機転や病変がないにもかかわらず,肝臓内に胆汁がうつ滞し,黄疸を生じさせる病態をいう。クロールプロマジンその他新薬による黄疸,ウイルス肝炎などもこの病態を示すものが多くあり,また肝外閉塞性黄疸とまぎらわしく誤診されやすいなど,最近注目されている。ここにその原因,臨床像,診断,治療について私どもの経験をもとにして述べた。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.