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思い出多い学生時代
須永 文
1
1東急病院
pp.129
発行日 1971年2月1日
Published Date 1971/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915938
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昭和20年8月5日茨城県水戸市内は戦火に包まれ,夜明けとともに灰色の原野に変わってしまいましたが,幸いにも身体だけは無事に残り,全く放心状態のまま幾時間かただ言葉もなく,広い病院のくすぶりのなかで焼けた,半焼じゃが芋などを持ちよって5,6人で集まり,大切に分けあった味を今でもはっきり覚えています。私たちの青春時代にはあまりにも重い衝撃でした。
クラスの皆さまお変わりございませんですか。お元気にお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。国の情勢と青春期の生活があまりにも悪条件のため同期生のなかには病人が大勢出て,友の他界を知らせる淋しい便りもありました。
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