カラーグラビア 光学(ミクロ)の世界
胸腺(新生児)
林 武彦
pp.5
発行日 1971年1月1日
Published Date 1971/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915869
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胸腺は,咽頭裏の内胚葉から発生し,血管性の結合組織より多数の小葉に分かれ,各小葉は,さらに暗い皮質と明るい髄質からなる若干の細葉に分かれ,一小葉に属する細葉は髄質索をもって互いに連絡する。皮質と髄質の明暗の差は,皮質では,細網組織の淋巴球(または胸腺細胞)が,その主体をなし,髄質では内胚葉性の上皮細胞がその主体をなす。髄質の中には,胸腺特有のHassall小体(玉ねぎ様の上皮細胞の集団)がみられる。
15歳をすぎると,胸腺細胞は次第に脂肪変性となる。胸腺細胞は,淋巴球を新生する。
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