研究レポート
大学病院における治療的共同社会の試み—第2報 看護体制の変遷
中久喜 雅文
1
,
大山 好子
1
,
神宮司 英子
1
,
藤明 朱美
1
,
上原 和江
1
1東京大学医学部付属病院精神神経科
pp.33-36
発行日 1970年3月1日
Published Date 1970/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914799
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.まえがき
第1報では現在私たちの病棟で行なわれている看護活動および看護者の役割について,症例をあげ,くわしい報告をしたが,第2報では,私たちがいかにして旧体制から脱皮し,新体制に移行していったか,その経過を追ってみようと思う。
第1報で述べたように,従来,私たちの病棟では大学病院という特殊性もからみ,患者の治療中心というより教育・研究などがともすれば優先するような診療体制がとられていた。したがってそこで働く看護者も患者の身のまわりの世話より,検査・処置など医師の診療介助的業務が多く,補助者的な存在でしかなく,看護者は独自の役割をもてなかった。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.