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圧縮ガスを使った義手,他
pp.57
発行日 1970年3月1日
Published Date 1970/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914804
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非常に軽い人工義手が,ニューヨーク大学のリハビリテーション医学研究所で考え出された。これは腕をすべて失った人に対するものであって,イスラエル人の技術者であるD.Bousso博士によって発明されたものである。
博士はサリドマイドによる障害児のためにこれをつくった。腕を切断された患者がこの装置を用いると,人間の身体のあらゆる部分の筋肉が緊張すると,それが電気信号として捉えられて,いろいろな動作の指令としてこの腕に伝えられるしくみになっている。緊張が起こると,皮膚の表面に小さな電流が流れることを利用している。
この義手の特徴は電気を用いることのほかに,原動力として圧縮したガスを利用していることである。このため金属のピストンと比べ,非常に軽く,たった13オンスしかない。
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