外国雑誌より
大学が運営する共同輸血部
T.OKA WALTER.
1
,
中 甫
2
2東京衛生病院検査科
1Department of Surgery, Division of Hematherapy, University of Cincinnati Medical Center
pp.200-204
発行日 1967年3月15日
Published Date 1967/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917125
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"血液銀行""輸血"この言葉についてあなたはどのような概念をお持ちでしようか。米国血液銀行協会の輸血業務に関する基準によると"完全な血液銀行および輸血業務は,採血,処置,保存,人血とその構成成分の管理のすべてを行なわねばならない"と規定している。あなた方の定義はこのAABB (米国血液銀行協会のこと)の規定と同じですか。あなたはあなた方の血液銀行を交差試験を行なう検査室と考えていますか,あるいは採血,処置,全血の管理を行なう場所とお考えですか。輸血業務とは採血,処置,保存,全血およびその成分の供給のための場所より以上の大きな機能をもっているのである。これらの機能とは,供給者の補充,処置,全血およびその製品の供給だけではなく適合試験,抗体の検出,新生児の溶血性疾患の検出,有用な技術の開発や伝播,自分達の共同体へのデーターの供給,さらにAABBや米国臨床病理学会の教育計画に参与し全国的な研究を行なうことなどが含まれているべきである。この種の団体として成功している例としてシンシナティ大学の輸血部(UCBTS)の運営について簡単に述べてみたい。まずその歴史をたどってみるといっそう理解していただけると思う。UCBTSは1938年12月10日にシンシナティ大学外科の付帯事業と米国赤十字の地方支部として発足した。
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