ものがたり日本病院史・8
長崎の養生所
大熊 房太郎
pp.90-93
発行日 1969年11月1日
Published Date 1969/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914683
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前号に予告したように,今回は,文久元年(1861年),オランダの医官ポンペ・ファン・メールデルフォールト(Pompe van Meerdervoort)の建議によって,長崎に開院された養生所について話をしたい。
これは,前回に述べた江戸の養生所,ならびに医学館についで,江戸時代に徳川幕府によって創設された3番目の官立病院にあたり,わが国における最初の本格的な洋式病院といえるものだが,もうひとつの大きな特徴は,医学所と呼ばれる医学校が併置されて,養生所は,その付属病院のような性格,機能を持っていたことであろう。
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