特集 病気とはなにか
随筆
病気と私
病気をこわがらない私
京塚 昌子
pp.32
発行日 1968年12月1日
Published Date 1968/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914229
- 有料閲覧
- 文献概要
私は自分で大変病気に強いというのか,病気をこわがらないほうだと思う。
なぜなら,私はこれはもうお医者様にかからなくてはいけないと思うと,風邪でも,喉でも,きずでも,どんな小さい病いでもすぐ,お医者様の所へとんで行くからである。自分のカンのようなもので,変ンだなと思ったら,自然にお医者様の家へ入って行く。だから,今までに長くわずらったことはあまりない。大きな病気といえば,手術を2回受けている。盲腸は手術のうちに入らないそうだけど,盲腸を入れれば3回手術を受けている。その3回とも私は誰れも立ち合ってもらっていない。おかしいと思って病院へ行ったら盲腸だから,少しでも早く手術した方がいいといわれ,そのまま手術してもらって家の人がきた時はもう,ベッドにねていた。もう15年くらい前のことである。
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.